放射線治療計画

放射線治療計画白黒のプリントアウトを写真に写しているので、すごく見にくいとは思うんだけど、雰囲気がわかればいいか、ということで、自分の放射線治療計画図。

右上の図以外の3つの図には、等高線のような線がいっぱい描かれていて、それぞれが何Gyの放射線を当てる範囲なのか、というのを示している。
もちろん、もともとの図面はカラーで表示されている。

左下の図が、寝ている自分の首を上から見たときの、放射線の当て具合。
左の扁桃腺に相当するあたりに、放射線を当てるところが集中しているのがわかる。
その図面の横線のところでの断面図が左上の図。
足元から見ている図になるので、左側の等高線に相当する、図の右側に高い放射線が当たる場所が集中していることがわかる。
右上の図が、このように放射線を当てるためにどんなパターンのシャッターで放射線を遮れば良いか、というのを示している図で、ここに現れているぎざぎざのパターンと同じものが、放射線を当てる機械(リニアック)の放射線投射面に現れている。

このパターンは、角度毎に計算されているので、リニアックが回転する毎にパターンがどんどん変化していく。
結果的に、頸椎のまわりや比較的がん細胞が少ないと思われる右側の唾液腺などはできるだけ放射線を当てないで、でも、原発巣だった左の扁桃腺のあたりや、摘出した以外にも転移した腫瘍が残っている左の首のリンパ節などには、たっぷり放射線を当てる、ということになる。
この、強度変調放射線治療(IMRT)、というのは、ここ5年くらいで普及してきたやり方とのことだけれども、3次元的に累積する放射線の影響を計算するとか、コンピュータによる制御なしにはとても考えられない。
免疫治療の話しだとか、センセーショナルながん関係の治療の進化は話題になることが多いけれども、そういうものだけでなく、こういう言わば実務的な、より多数のがん患者に関係すると思われるところも着実に進化しているようだ。

照合

今日は、朝食後に、臨床栄養士の方の訪問があり、食事が取れているかどうか、質問された。
もし、のどにしみるようなら、酸っぱいものを排除するなどもできるので、看護師を通して、または、直接言って欲しい、とのことだった。
病棟には、薬剤師の方も常駐されているが、栄養士もまわってくるのは、ちょっとすごいと思う。
でも、考えてみれば、ある程度食べられるようになってきた患者が、なぜ治るのかというと、ちゃんと食べるから治るわけで、病気が治るというプロセスにとって、食事というのは、お医者さんのお薬などと同等以上に重要なのに違いない。
人の身体はその人が食べたものでできている、と言うけれども、どんな食事からでも必要な栄養を選び取って、平常な状態に戻していこうとする生物としての身体の力は、本当にすごいものなんだなあ、と感心してしまう。

いつも、放射線治療の時には、身体につけた目印の線と、治療の機械から出るガイドの光を合わせた後で、顔を固定するお面をつけるんだけど、これって、動かないようで動くこともあるので、実際のところ、毎回チェックしてたりするんだろうか?とひそかに疑問に思っていた。
一応、治療の予定表には、リニアック照合+リニアック外照射になってるんだけど。
それが、今日の治療で、いつもとお面の当たり具合が違うな、という状態で固定されていると、もう一回、放射線技師の方が部屋に入ってきて、お面をつけ直します、ということだった。
なるほど、ちゃんと照合してるんだ、と安心するとともに、お面の違和感が、若干のあごの引き具合だけだったことを考えると、やっぱりかなりの精度で放射線を当てているらしい。

夜、寝る時に横になっていると、ちょっとだけ胃瘻の付近で濡れた感触があって、その時は気にしてなかったが、夜中にトイレに目が覚めたときに見てみると、パジャマが血で汚れていた。
糸で縛ってある付近から出血したようで、量もたいしたことはなく、一時的なものだったようだが、看護師の方にお願いして、とりあえずガーゼを当ててもらった。
確かに、晩御飯の後に身体を動かすと、どういう体勢を取っても胃瘻が痛かったような気がする。
いずれにしても、胃瘻を結んでいる糸が早くなくなるのを待つばかり。

今日の食事

口内炎

数日前に、急いでかんで傷つけてしまった左側の下唇の内側は、やっぱり口内炎になってしまっているので、塗り薬、というか、ステロイド剤で溶いた粉ゼラチン、みたいな口内炎の薬を出してもらって塗っているが、残念ながらすぐには治らない。
ほとんど同じ頃に2回もかんでしまった右側の下唇の内側は、うがい薬でなんとか治ったのに、3回目はさすがにだめだったのかも。
ひもじかったのもあるけれども、唇の内側をかんでしまうのは、急いで食べ物をかむからだと思うので、これ以降、できるだけ、ゆっくりと、かつ、30回はかんでから、食べ物を飲み込むように心がけている。

つくづく思うのは、お医者さんは治るための手段は提供してくれるけれども、やっぱり治るのは自分自身の身体だから、こういう少しの心がけで何とかなるようなものは、自分で防ぐようにしないといけないな、と。
急いでかまなくても、美味しくいただくことはできるので、入院中は、せっかく時間はたっぷりあるんだし、ゆっくりかむことにしよう。

今日も、入院管理をしてくれている腫瘍内科のお医者さんには外出許可をもらっているので、昼過ぎにシャワーを浴びた後で、出かけてみることにした。

放射線照射の影響か、食後しばらく時間がたったり、電話で話をしたり、の時に、口の中が乾燥している感じがするようになってきている。
たまたま今のところ自分の場合は、自動販売機で売っている微糖のレモンティーを飲むと、口中も喉も、すっきりする気がするので、良くそれを買って飲む。
でも、どうせなら、2Lペットボトルとかを買ってきて冷蔵庫に放り込んでおけば、自由に飲めるのでちょっと重いけれどもスーパーで仕入れてくることにした。

放射線治療は通院で行っている方も多いし、そういう意味では他の病気と違って、普通は外出できるし、身体の自由もきくので、その自由を活かさない手はない。

出かける前に、お出かけ先のショッピングモールの情報を見ていると、長崎ちゃんぽんのお店があることがわかって、急にそれが食べたくなったので、晩御飯は、ついでにそれを食べることにした。どっちがついでなのかわからないけれども。
お茶のティーバッグは、昨日の外出で補充してきたので、今日は、お茶代わりに飲めるスープのようなものがあればと思って、食品売り場の棚を、いろいろ物色してみた。
自分の場合は、食べるものがモチベーションにつながるので安直でよろしいけれども、もっと食べるのがつらくなってきたら、なにか別のモチベーションにつながるものを見つけなければならないかもしれない。
そのためには、できるだけ食べ続けることができるように、口腔内やのどの手入れをできるだけしておかないと。

長崎ちゃんぽんのお店は、ネットニュースか何かの記事で、少し方針転換が図られたということを読んだことがあって、それもあって、興味津々だった。
国産の麺の上に、国産の野菜がたっぷり、というメニューの言葉通り、記憶にあるよりもあっさりした味のスープで、なかなかにけっこうな晩御飯だった。

ただ、例によって、胃が拡張した分、胃瘻の部分が引きつれて痛み、妙に前屈みになりながら病室まで退却することになった。

今日の食事(晩御飯は、外出して長崎ちゃんぽんを食べたたため、画像なし)

off

土曜日なので、検査も治療もお休み。

週末は、外出できるようにお願いしてあるので、午後になったら出かけてみることにしよう。
ただ、梅雨明けに伴って気温がすごいことになっているみたいで、今日の予想気温は35度とのこと。
病室にいると、全然意識することはないけれども、せめて3時くらいになって、日が傾き始めてから出かけることにしたい。

胃瘻のところが傷む。昼食後にシャワーを浴びるべく、当ててくれてあったガーゼを外したら、わりと血がにじんだ状態になっていた。
でも、これは、胃瘻のところにガーゼを押し込むようにしてあったので、それで痛かったんだろうか?
お腹が空いて胃が動いたりすると、痛いような気がする。
看護師の方は、今はまだ、糸で結んであるので、一週間くらいして、糸を外せばかなり楽になると思います、とは言ってくれるが。

結局のところ、お医者さんは、確実なセーフティーネットを用意したがるけれども、自分のような患者サイドからすれば、疎にして漏らさず、なものをお願いしたいわけで、そのあたりで需要と供給の齟齬が生じてしまうことになるのだろう。

まあ、実際、今は胃瘻は自分にとっては何の役にも立たないけれども、これから放射線を当て続けたときに、どういう状態になるかはわからなくて、胃瘻を作っておいてよかった、という、つかむための藁に化けるかもしれないので、そこらへんは保険だと割り切るべきなのだろう。
とりあえずは、早く胃瘻の糸が取れることを祈ることにしよう。

やや日が傾き始めた3時過ぎに出かけて行って、ショッピングモールで、日本茶のティーバッグや、コインランドリー用の洗剤を物色した後、晩御飯は、うどんと親子丼のセットを食べた。
念願のナスの浅漬けは思うようなものが見つからなかったので、スーパーのお総菜で、茄子の煮浸しと菠薐草の白和えをさらにお土産に買ってきて、病室で食べた。
揚げ浸しにした茄子と、小口切りにした葱と千切りの生姜の組み合わせは、絶妙。

胃瘻造設に伴って、どちらかというとベッドに寝たきりになっていて、たまっている洗濯物をコインランドリーで処理。
乾燥が30分ではむつかしいかと思ったけれども、意外と乾いていて、パジャマは薄いから大きくても乾くということがわかった。
逆に、厚手のタオルは、小さくても水分量が多いらしく、これを入れるとなかなか乾かないようだ。

今日の食事(晩御飯は、外出して、うどんと親子丼のセットを食べたため、なし)

改めて放射線治療とは

今日は、胃瘻造設から2日目なので、お試しで胃瘻を通して、ゆっくりと栄養を通してみた。
結果は特に問題なく、今後、本当にのどがきつい状態になったら、これを使うことになるかもしれない。
ただ、栄養は相変わらず点滴で取っている状態。

夕方になって、やっと身体を起こして、blogをかけるくらいには回復してきた。
憶えているうちに、できるだけ記録しておかないと、どんどん忘れてしまうので、ノートパソコンを開いてキーボードを打っていると、のぞきにきてくれた腫瘍内科のお医者さんにも、仕事ができるくらいに回復して良かったです、と言ってもらったが、おっしゃるとおりかもしれない。
夜には、点滴も外せる予定で、やはり、チューブレスになれると思うとホッとする。

頭頸科のお医者さんの診察があったが、受付に表示されている待ち時間はすごいことになっていて、割り込むような形で見てもらうのが申し訳ないような感じだった。
病室で今日の担当だった看護師の方に、すごく混んでました、と話すと、あの先生は、いつも一番最初に来て、一番最後に帰られるんですよ、とのことで、使命感の方なんだな-、と感心した。
診察では、まずは、首のまわりを丹念に手でもんでみて、うん、いいね、と言ってくれる。
何がいいのか、よくわからないんだけど、少なくとも、お医者さんの思っている方向性に沿って、自分の身体が推移している、ということなんだろう。
放射線治療の前に撮ったCTにあった腫瘤の感触を確かめているのかもしれない。
こんなふうに、忖度してしまうのは自分の悪いくせだと思うので、次回、診察の時に、もし、いいね、と言われたら、何がいいのか聞いてみることにしよう。

ただ、自分の今の状況を考えると、主治医となっているこのお医者さんだけでなく、それ以外の科で診てもらっているたくさんのお医者さん、看護師の方々、技師の方々、看護助手やそれ以外のもろもろの方々が支えてくれている、という感じがする。
逆に言えば、がん治療のような大がかりな治療は、すでに一人のお医者さんだけでできるようなものではなくなってしまっているのかもしれないな、とも思う。

診察から病室に戻ってきて、しばらくして呼ばれた放射線治療の後は、例によって、首の保湿と、喉のうがいはしたが、これまでよりも、少しだけのどがいがらっぽかったり、これまではあんまり意識しなかった舌のやけどのような感じや、首の皮膚のこわばりなどが、気になるようになった。
明日は土日なので、その二日である程度は回復するんだろうけど、回復した分を、また、来週、悪い方向に積み重ねていく、という感じになるんだろうか。
がん細胞のほうが、正常細胞よりはダメージが大きいので、がん細胞を取り除けることになるらしい。

まだ絶食中に付き、食事画像はなし。

お腹が空いた

胃瘻造設から、2日目まで、絶食で、点滴で栄養が補われるんだけれども、お腹が空くことには変わりなくて、しかも、お腹が空いた、と思うたびに、胃がひきつれるように、きゅー、っと痛くなる。
これまで合計3回の手術の中で、そういう意味では、もっとも精神的にきつかったかもしれない。
なぜか、ナスの浅漬けが食べたくて、そのたびに、胃が、きゅー、っと痛くなった。
できるだけぼーっと寝ているようにしていたが、食べるものの夢をいろいろ見て、そのたびに、胃が痛くて、意識が戻ったりした。
いずれにしても、点滴をされて、ずっとベッドに横になっている状態、というのは、なかなかきびしいものがある。

放射線治療は、身体を倒したり起こしたりが大変だが、放射線技師の方が身体を支えてくれて何とかなった。
ところが、胃瘻がちゃんと入っているかを確認するためのレントゲン撮影のほうが、手すりもなく、係の人も比較的小柄な女性の方だったので、身体を支えてもらいつつ恐縮してしまった。

今日も絶食だったので食事画像はなし。点滴を食事画像としてあげておくべき?

胃瘻造設

今日は胃瘻造設なので、放射線治療が朝一であった。
喉の痛みなどはまだそれほどでもないけれども、放射線を受けると、頭全体がなんとなくだるく重い感じになって、ちょっとふらつくような気がする。
10時には点滴が始まるのでそれまでにシャワーを浴びて準備したが、残念ながら、いつもの通り、点滴がなかなか入らず、今回は4回目でなんとかつながった。
そのせいで、というわけではないんだろうけど、どうせご飯は食べられないので、点滴をしている間、横になってうとうとしたまま過ごす。
ただ、頭が重い感じは相変わらずで、寝過ぎたときのような感覚がずっと続く。
そのままにしていると、夜、本当に眠れなくなりそうな気がするので、よっこらしょ、と身体を起こして、blogの文章をしたためておくことにした。

夕方に行われた胃瘻造設自体は、鎮静剤を使ってもらったので、ほとんど眠っている間に終わったんだけど、終わった後で、看護師の方に、起きられますか?、言われて起き上がったら、かなり痛い。
事前の消化器外科のお医者さんの話しでは、みなさん、引っ張られる感じがするというのはおっしゃるのですが、痛いという方はほとんどいらっしゃらないです、とのことだったが、あれは、落ち着いた後は、という前提条件が付くのだったらしい。
ううむ、ちょっと甘く見過ぎていたかもしれない、いつものことだけど。

さすがに身体に傷をつけるので、痛くないということはなく、鎮静剤が引き続き効いているらしいのと、鎮痛剤を点滴してくれたのとで、なんとか眠り続けて夜が更けていった。

今日は絶食なので食事画像はなし。

治療

今日は、放射線科のお医者さんの診察。
先日、頭頸科のお医者さんの診察で聞きそびれた、首の部分のCTについて、もう少し詳しく尋ねてみた。
最初に腫瘤を手術する際に撮影したCTと見比べて、その時にあった3cm×4cmの大きさの腫瘤は手術で取ったけれども、その奥にある1cm程度の腫瘤が残っている状態、らしい。
やはり、この部分にもしっかり放射線を当てて治療していかないといけないです、今回、この部分もしっかり放射線を当てていますし、予防的に、このへんからこのへんまで(鎖骨の上あたりから頬骨の下あたりまで)放射線を当てていますから、とのこと。
IMRTの図のプリントアウトもお願いしたが、まだ手元には届いていないので、それはまた次回ということになった。
自分としては、単純な画面のコピーで十分なんだけれども、もしかして、とんでもなく精密な図面をいただけてしまったりするんだろうか?
すでに、2回放射線を当てているけれども、感覚的には、一回目のシスプラチンが終わって、今日が3回目の放射線、本格的な治療が開始されたんだな、という感じ。

今日の食事

再開

連休で中断されていた放射線治療が今日から再開。

シスプラチンの影響もなんとか遠のいてきた感じで、午後、シャワーを浴びて、少し眠気がしたので、横になってうとうとしたら、すごくお腹が空いた感じがして、数日ぶりに、腸が動く感じがして、お腹が、ぐーっ、っと鳴った。
うーん、これはなかなか良い兆候かも。
ところが、夕方、放射線治療に呼び出されて帰ってくると、喉の痛みがほんの少し増している感じ。
まだ食事に差し支えるほどではないので、晩御飯は美味しくいただいたけれども、こうやって、だんだん傷んでいくんだろうな、という予感。
せめて、うがいだけは念入りにした。

今日の食事

サイト立ち上げ

ずいぶん遅くなってしまったけれども、やっと、このサイトを立ち上げ始めた。誰かの役に立つことがあれば、と思ったので、それらしいドメインネームを取得しておいた。
でも、いつの間にか、文章も食事画像も、けっこうな数になっているので、完全にサイトアップする頃には、今回の治療を終えて、退院していたりするんだろうか?

今朝の朝ご飯の後で、ある程度の固形物が便として出たが、完全にすっきり、という感じではない。看護師の方によれば、抗がん剤の便秘は、それほど長引くことはないとのことだったが、緩下剤を服用して、できるだけ水分を多く取って過ごすようにしなければいけないんだろうな。

なんにせよ、しばらくは点滴ともお別れだから、と思っていたら、昼ご飯の後に、腫瘍内科の先生が様子を見に来てくれて、明日は、胃瘻造設のための診察がありますから、とのこと。もしかして、胃瘻を作ると、しばらく食べられないのでは?と思って尋ねると、案の定、三日間、点滴で水分も栄養も取ります、との、ショックな回答。せっかくチューブレスになったと思っていたのに、また、三日間も、しかも昼夜問わず、紐付きの生活になるなんて。少なくとも、明日までは、口から食べられるので、その間に、ちょっと残っているお菓子などは食べておいてしまわなければ。

今日の食事