胃瘻造設

今日は胃瘻造設なので、放射線治療が朝一であった。
喉の痛みなどはまだそれほどでもないけれども、放射線を受けると、頭全体がなんとなくだるく重い感じになって、ちょっとふらつくような気がする。
10時には点滴が始まるのでそれまでにシャワーを浴びて準備したが、残念ながら、いつもの通り、点滴がなかなか入らず、今回は4回目でなんとかつながった。
そのせいで、というわけではないんだろうけど、どうせご飯は食べられないので、点滴をしている間、横になってうとうとしたまま過ごす。
ただ、頭が重い感じは相変わらずで、寝過ぎたときのような感覚がずっと続く。
そのままにしていると、夜、本当に眠れなくなりそうな気がするので、よっこらしょ、と身体を起こして、blogの文章をしたためておくことにした。

夕方に行われた胃瘻造設自体は、鎮静剤を使ってもらったので、ほとんど眠っている間に終わったんだけど、終わった後で、看護師の方に、起きられますか?、言われて起き上がったら、かなり痛い。
事前の消化器外科のお医者さんの話しでは、みなさん、引っ張られる感じがするというのはおっしゃるのですが、痛いという方はほとんどいらっしゃらないです、とのことだったが、あれは、落ち着いた後は、という前提条件が付くのだったらしい。
ううむ、ちょっと甘く見過ぎていたかもしれない、いつものことだけど。

さすがに身体に傷をつけるので、痛くないということはなく、鎮静剤が引き続き効いているらしいのと、鎮痛剤を点滴してくれたのとで、なんとか眠り続けて夜が更けていった。

今日は絶食なので食事画像はなし。

治療

今日は、放射線科のお医者さんの診察。
先日、頭頸科のお医者さんの診察で聞きそびれた、首の部分のCTについて、もう少し詳しく尋ねてみた。
最初に腫瘤を手術する際に撮影したCTと見比べて、その時にあった3cm×4cmの大きさの腫瘤は手術で取ったけれども、その奥にある1cm程度の腫瘤が残っている状態、らしい。
やはり、この部分にもしっかり放射線を当てて治療していかないといけないです、今回、この部分もしっかり放射線を当てていますし、予防的に、このへんからこのへんまで(鎖骨の上あたりから頬骨の下あたりまで)放射線を当てていますから、とのこと。
IMRTの図のプリントアウトもお願いしたが、まだ手元には届いていないので、それはまた次回ということになった。
自分としては、単純な画面のコピーで十分なんだけれども、もしかして、とんでもなく精密な図面をいただけてしまったりするんだろうか?
すでに、2回放射線を当てているけれども、感覚的には、一回目のシスプラチンが終わって、今日が3回目の放射線、本格的な治療が開始されたんだな、という感じ。

今日の食事

再開

連休で中断されていた放射線治療が今日から再開。

シスプラチンの影響もなんとか遠のいてきた感じで、午後、シャワーを浴びて、少し眠気がしたので、横になってうとうとしたら、すごくお腹が空いた感じがして、数日ぶりに、腸が動く感じがして、お腹が、ぐーっ、っと鳴った。
うーん、これはなかなか良い兆候かも。
ところが、夕方、放射線治療に呼び出されて帰ってくると、喉の痛みがほんの少し増している感じ。
まだ食事に差し支えるほどではないので、晩御飯は美味しくいただいたけれども、こうやって、だんだん傷んでいくんだろうな、という予感。
せめて、うがいだけは念入りにした。

今日の食事

抗がん剤翌日

昨日の夜9時の寝付きは良かったものの、午前2時頃に目が覚めて、トイレで小用をした後、うとうと状態で5時半頃まで。
起き上がって歩くと、発熱時のような足元のおぼつかなさ感がある。
さすがに、これは抗がん剤の副作用なんだろうか?
体温自体は36.7度で、朝方の自分としてはほんの少し高めかもしれないが、ふらつきを感じるほどの熱ではない。

朝ご飯を食べ始めると、吐き気というほどではないが、軽いむかつきのような違和感を感じて、しばらくは食べたものの、半分くらい食べたところで、トイレに行って大用を。
便秘の薬を飲んでいるので、堅い便ではなく、前半が普通、後半が軟便、という感じだった。
すっきりして戻ると、残りのご飯もほとんど違和感なく食べられた。

食後に制吐剤を飲み、便秘用の薬は、薬剤師の方から、自分で加減したりスキップしたりしてくれて良い、と言われていたので、半分量を飲む。

食後に、腫瘍内科のお医者さんが回診してくれて、胸の音やお腹の音、口の中の様子をのぞいてくれた。
その時に、ふらつきについても話してみたが、抗がん剤の副作用というよりは制吐剤として点滴したステロイドで足元がふわふわするような症状が出ることもあるとは思います、とおっしゃっていた。

入院してから初めて、頭頸科のお医者さんの診察があった。
まだ放射線の照射は1回なので、特に問題もない状態だったが、今後、毎週一回、状況を見ていきます、とのこと。
ずっと気になっていた、手術後に取り直した首のCT画像と、上部消化管の内視鏡の結果について尋ねてみた。
CT画像は、摘出した腫瘤とは別のリンパ節の腫れが残っていて、詳細はわからないが、転移したがんである可能性もあるので、今後、この部分も見ながら治療を進めていく、とのこと。
内視鏡で見た、食道から胃、十二指腸にかけては問題ないとのことだった。
頭頸科の診察から戻ってくるときには、足元のおぼつかなさ感はなくなっていたので、ちょっと安心した。

CTで見たリンパ節の腫れについては、どのくらいの大きさなのか、とか聞きそびれてしまったので、放射線科のお医者さんの診察の時に、もう少し詳しく尋ねてみよう。
お医者さんはいつも、状況とかがわかっているので、要約された説明になりがちで、その説明を自分の中で反芻するときに、あとから、あれはどうなんだろう、とか、これはどうなんだろう、と思うことが多い。
基本的にお医者さんは尋ねたことには、嫌な顔をするということは全くなくて、何でも答えてくれるけれども、そもそも尋ねる内容を、診察が終わって病室に帰ってきてから思いつくので、どうしようもない。
看護師の方にお願いして、お医者さんに取り次いでもらうというのもあるんだろうけど、放射線科のお医者さんの診察もあるはずなので、とりあえずそこで尋ねてみよう。

今日は、まずは、制吐剤を点滴した後で、シスプラチンを腎臓から排出するために、昨日と同じ量の輸液を点滴する。
しかも、昨日よりもゆっくりなので、時間がかかる。10時半過ぎに始まったので、延々夕方の6時半過ぎまでかかる予定。
音楽を聴いたり、blogの文章を書いたり、昨日は本を読んだけど、今日は、大量に用意してきたDVDでも見ることにしようかな。
あ、首の傷跡付近のリンパマッサージもしなくては。

2回目の放射線照射が終わり、明らかに、のどがちょっといがらっぽい感じ。
晩御飯の後でうがいはしたけど、この感覚がだんだん強くなっていくのだとしたら、これはかなりつらいことになりそうな予感。
ただ、土日祝は放射線治療はお休みなので、明日から3日間は、これ以上ひどくはならないわけで、それだけが少し救いかも。

抗がん剤初日

今日は、抗がん剤(シスプラチン)の点滴があるので、9時頃までにシャワーをしておくように、とのことだったので、シャワー室の予約表の8時40分に記入。

シスプラチンの副作用の一つとして、腎臓への障害があるので、できるだけたくさん水を飲んだり、点滴で水を入れたりして、腎臓を水漬けの状態でシスプラチンを点滴することになるので、尿を作るのが追いつかないと、身体に水が溜まってしまってむくみが出たりするらしい。
そのため、どのくらい水が身体に溜まっているのかを確認するために、点滴を始める前の基準体重を計る、とのことで、体重計に乗る。
うーん、やっぱりちょっと太りすぎているかも、とは思うけど、看護師の方は、大丈夫ですよ、できるだけ体重を落とさずに治療を行ったほうが、回復も早いですから、と言ってくれる。
いつも、もうちょっとやせてくださいね、と言われるのに、やせなくていいですよ、と言ってもらうのは、ちょっと心地よかったりする。
まあ、そんなことで喜んでいる場合じゃないんだけど。

10時半過ぎから輸液の点滴が始まって、引き続き、シスプラチンの吐き気を抑えるための制吐剤、尿を作ってシスプラチンの腎臓への障害を和らげるための利尿剤を点滴した後、シスプラチンを点滴。
いきなりがつんとくるのかと思っていたけど、特に吐き気もなく、ちょっとほっとした。
最後に、また尿の材料になる輸液を点滴して、すべての点滴が18時頃には終了。
晩御飯も、完食した。
途中、放射線治療のために、点滴の速度を遅めに調節したので、本来なら17時半頃には終了していたのかもしれない。

今回使っている制吐剤は5年くらい前に出てきたものらしくて、その薬の利用前後では、かなり吐き気の症状が緩和されたらしい。
シスプラチンという抗がん剤も放射線も、長年使われているものだけれども、QOLの改善に関して、いろいろ開発が進んでいるみたいで、とにかく一回目のシスプラチンの注入はそれほどの問題もなく終了した。

同じく、一回目の放射線治療も、お面で顔と首を、ぎゅー、っと押さえつけられている間に終わってしまって、照射中は、首にも、のどにも、ほとんど感じるものはなかった。
終わってから、ほのかに喉が温かくなる程度の感覚があったが、気のせいなのか、すでに腫れているのか、判断が付かない。
けれども、もしこの感覚が放射線照射によるものなのだとしたら、これが33回重なっていけば、かなりのものになる予感はする。

ちなみに、両側の扁桃腺とその周辺、特に原発だった左の扁桃腺と同じ側の首のリンパ節には重点的に放射線が当たるようにIMRTが設計されている。
1回2gy(グレイ)という単位で、33回の照射予定になっている。

入院初日

入院初日は、血液検査のための採血をされた後、病棟に行って入院。

すごく若い看護師の方がいろいろ説明したり、ヒアリングしたりしてくれた。

その後、看護助手の方から、シャワーやコインランドリーの使い方、その他の病棟内の施設についての説明。

病棟は腫瘍内科が管理しているとのことで、病棟で担当してくれることになる腫瘍内科のお医者さんが、さっそく明日からの、抗がん剤(シスプラチン)の治療のスケジュールについて説明してくれた。

その後、胸部レントゲンと心電図。

さらに、明日からの放射線治療に備えて、放射線照射機(リニアック)での照合があった。

最後に、薬剤師の方から、抗がん剤(シスプラチン)の作用、副作用などについて、ていねいに説明があった。
病棟に薬剤師の方が詰めている、というのもすごいな、と感心した。
シスプラチンという抗がん剤は、登場以来、約30年も使われていてそれだけ効果があるということなんだろうけど、副作用もたいしたものらしい。
ただ、一番大きい副作用の嘔吐に関しては、5年ほど前に出た薬によって、かなり抑えることができるようになったとのこと。
副作用に関しては、個人差が大きいということなので、結局説明してもらっても、出たとこ勝負ということになるんだろうか。

夜、看護師の方が粉末のうがい薬を束にして持ってきて、水に溶かして使ってください、とのことだった。
1袋が100mL用なので、500mLのペットボトルに5袋溶かして、1日で使い切るようにするといいらしい。

口内炎をできるだけ防ぐために、口の中を清潔に、歯磨きはできれば5回、ということなので、今日から実践することにした。
毎食後に加えて、起床時と就寝時、そのあとうがい薬でうがい。
毎日の生活の中でだとかなり面倒に感じるけれども、病気を治すために病院にいる身としては、それが毎日やることのすべてと言っても過言ではないので、そのくらいはきちんとやらなくては。
少しでも口内炎を少なくできれば、結局は自分が痛い目を見なくてすむわけだし。

オリエンテーション

今日は胃瘻を作るための説明がメインで、あとは、化学療法に関するナースのオリエンテーションと、前回作ったマスクの位置合わせとして描いた身体の目印の線の確認、そして、放射線治療の計画についてのナースからの説明だった。

胃瘻を作るのは、消化器外科のお医者さんとのことで、どういうふうにして作るか、というのと、例によって、それに伴うリスクの説明があった。
胃瘻というと、もう、口から食べることがむつかしくなってしまった方が受けるもの、というイメージがあって、自分もそんなふうになってしまうんだろうか、と思ってしまうんだけど、扁桃腺のあたりに放射線を当てると、飲み込むのがものすごく大変になってしまう人もいるので、その際の栄養補給の手段として、あらかじめ作っておく、ということらしい。
放射線治療が進んで、白血球が減少してしまったりすると、そういう手術自体ができなくなってしまうので、治療の初期の段階で作っておいたほうよい、とのことだった。
胃瘻部分から感染症になるなどのリスクはほぼないらしい。
また、胃瘻が不要になった段階で、器具を使って外してしまえば、一週間ほどで元に戻るとのことだった。

胃瘻を外すときって、何もしないんですか?
てっきり縫い合わせるなどするのかと思っていたけど、どうやら、単に胃瘻を形作っている器具を外してしまうだけらしい。
消化器外科のお医者さんは、一週間くらいでふさがるので、日本中どこでも、胃瘻を外すときに縫ったりしません、と断言していた。
それを聞くまでは、なんとか、口で食べるようにするので、胃瘻は勘弁してもらおうと思っていたけど、そんなに簡単に外せるのなら、もし飲み込むことも困難になって栄養を十分に取ることができなくなってしまうと、放射線や抗がん剤でダメージを受けた組織の回復もかえって時間がかかることになってしまうので、保険として胃瘻を作っておこうと思うようになった。
お医者さんにすれば、胃瘻なんか、あたりまえのことでしかないので、全然問題ないですよ、という感じだけど、自分にとっては、初めての経験なので、逡巡してしまうところはどうしてもある。
ただ、それをお医者さんに言っても、たぶんお医者さんの価値観としては、当然やるべきことの一つでしかないわけで、残念ながら、その逡巡してしまう気持ちに寄り添ってくれたりすることはないような気がする。
自分的には、リスクの説明よりも、戸惑ってしまう気持ちに理解を示すふりだけでもして欲しいんだけど、ただ、現実は、あくまでお医者さんは、病気を治す技術者だということなんだろうな。

そういう多少の違和感を抱きながらだったので、その後に受けた、看護師の方が説明してくれる化学療法のオリエンテーションは、なんとなくホッとさせられるものだった。
入院前に治療時の禁煙とか、入院でいきなり禁酒すると眠れなくなることもあるので、前もって、節酒しておくように、という話もあったが、自分の場合は酒を飲むと言っても、週に一回も飲まない状態なので、さすがにそんな禁断症状のようなものが出ることはないだろう。
実際、腫瘤の除去や扁桃腺の除去で入院したときにも、禁酒によって眠れなかったりすることはなかったし、それらの手術以降は、ほとんど酒を飲んでいないので。

放射線治療のためのマスクとの勘合として身体につけた印のうち、特に、胸につけたものが、4日目頃には思いのほか薄くなっていてちょっと焦ったが、放射線治療のお医者さんによれば、みなさん胸は消えやすいけれども、このくらい残っていれば、まだわかるので大丈夫です、とのことで、もう一度、マジックのようなもので印をなぞってから、さらにコーディング液をスプレーしていた。
この印、意外とシャツなどに色移りしやすくて、色が付くとなかなか取れないので、そのつもりで用意したシャツ(もうそろそろ捨てても構わないようなシャツ)を着ていたほうが良いようだ。

漠然と、治療中は入院できるものと思い込んでいたが、家から病院まで離れているというのもあって、期間中は入院することを前提に治療計画を立ててくれているらしいのが明らかになって、改めてほっとした。

マスク作成

今日は、以前型どりしたマウスピースができているはずなので、それを受け取りに歯科を受診。
名称はスペーサーというらしく、青色が上あご用、半透明が下あご用、と色分けされている。
これを装着した状態で放射線を当てるので、くれぐれも紛失しないように、と言われた。
再度作ると実費(18700円)請求されるらしいので、くれぐれも気をつけないと。
使った後には、ポリデントみたいな入れ歯洗浄剤で洗うことまではしなくても良いらしく、簡単に水洗いしておけば良いらしい。
保存用のケースも販売しているとのことだったのでわけてもらったが、要するに入れ歯の容器だった。

その後は、頭から肩までを固定するための枕と、それに組み合わせるマスク作成。
まずは、上半身、裸になって、放射線を当てる機械から出る光の目印を身体に当てながら、仰向けになった頭と肩の位置合わせ。
頭の傾きなどを補正するために、枕を微調整していく。
何度か身体を起こしたり寝かせたりしてみて、枕に頭と肩がきちんとはまることを確認する。
その位置合わせの目印として、胸に線を引く。

その後、たぶん、CTを取って、位置を確認しているようだった。
そして、次に、温かくしたプラスチックのネットを顔に、ぎゅっ、と押しつけるようにしてマスクを作成、というか、成形。
顔全体が押さえつけられてちょっと不安になるが、ネット状のものなので、呼吸が苦しいということはない。
目元や鼻のあたりを押さえつけるようにしながら、プラスチックを冷やして固めるために扇いで風を送る。
残念ながら目を閉じていたのでわからなかったけれども、雰囲気的にうちわで扇いでいたご様子。
そこのところだけ、妙にローテクで面白かった。

マスクが作成できた後で、身体を起こしてから、もう一度仰向けになり、マスクで固定。
その後CTを取って、頭と肩の位置がきちんと固定されているか確認していたようだった。

マスクと身体を合わせるために、肩や胸に目印の線が何本か追加され、上半身はまるで標的のような装飾が。
文字通り、放射線の標的になるわけで、それにしても、こんな派手に模様が付くとは思わなかった。
目印の線が消えにくいように、コーティング剤を吹きかけられて、はい、これで終わりです、ということになった。
乾いても、ちょっとべとつく感じで、さながらワックスがけされたようなものなんだろうか。

その後で、看護師の人から、体調や精神状態についての問診票を渡されたが、どの質問の回答も、かなりネガティブな表現が並んでいて、ちょっと感慨深かった。
とりたてて症状がない自分には、ぴん、とこないけれども、いろいろな面で大変な状態に置かれる人も多いんだな、と実感させられた。
化学放射線治療が始まれば、自分も、そんなふうな状態に置かれることになるのかもしれないけれども。

このマスク、実際に放射線治療を受ける際には、放射線技師の方は、お面をつけますねー、とおっしゃっていた。
ずっと写真を撮りたかったのだが、邪魔になってもいけないと思って言い出せずにいて、結局、放射線治療の最後の時に、写真を撮ってもいいですか?と尋ねると、いいですよー、と言っていただいたので、お面そのものを写真に撮って、さらに、お面で押さえられて放射線治療を受けている時の自分のイメージ画像も撮影してもらった。
自分がどんなふうに押さえつけられているのか、自分でも初めて見たが、けっこうながんじがらめ感の画像かもしれない。

なので、この画像は、治療が終了した2015年9月1日に撮影したものです。

同伴診察

今日は、妻と一緒に転院先の病院へ。

病院そのものや自分を担当してくれるお医者さんを実際に見てもらい、かつ、治療の概要を説明してもらったりそれに対する疑問への回答をもらうために、担当してくれることになっているお医者さんにお願いして時間を取ってもらった。
セカンドオピニオンから始まって、前回の診察も自分一人で病院に行ったので、妻は、いったいどんなところで治療を受けようとしているんだろう、と不安に思っていたようだったが、実際に病院の施設を見たり、お医者さんと話をして、これなら治療をお願いしても大丈夫そうだ、と思ったようだ。

基本的には、自分が納得して治療を受けるのが一番大切だとは思うけれども、家族など自分の近くにいてくれる人が、それを理解してくれているのもそれに劣らず大切だと思う。
妻に説明するための時間を、多忙なお医者さんに、わざわざ取ってもらって申し訳ない気もしたが、治療の一環と考えれば、十分に意味のあることだとは思う。

妻が、自分も働いているので、治療中に夫に付き添うことはむつかしいのだが、と言うと、放射線科のお医者さんは、中咽頭がんの方をたくさん診て、このような放射線治療はルーチンと言えるくらい実施しているが、この放射線治療ですぐにどうこうなるというようなことはないので、付き添わなくても大丈夫、と言い切っていたのが印象的だった。

いろいろな情報も教えてもらっているけれども、やはり、自分の治療をどうするか、というときに、お医者さんの印象というのは大きい要素を占めるのかもしれない、と思う。
ただ、実際に入院すると、本当は、病棟の看護師の方の印象のほうがより大きいことに気づいたりはするんだけれども。

妻が気にしていた分子標的薬を使った治療についても、放射線治療を担当するお医者さんは、分子標的薬は、一時期、試してみていたが、あまり治療成績が良くない場合が多かったので、今は、シスプラチンを使うようにしている、
とおっしゃっていた。
妻も、お医者さんの説明に納得してくれたようだった。

これについては、これらの記事が参考になるかもしれない。
(2015/11/04追記:ネット上に、いくつか、参考になりそうな記事があったが、サイトが閉鎖されたり、loginが必要になったりしているので、リンク情報は削除した。)
後者の記事にあるように、腎臓が悪かったり高齢などの場合には、分子標的薬(セツキシマブ)を選択することになるのだろう。

放射線科のお医者さんは、あなたの場合には年齢的にも体格的にも、シスプラチンの標準治療をおすすめします、とのことだった。
逆に考えれば、それだけのことをしないと、今の医学では、がんの根治はむつかしい、ということなのかもしれない。

ただ、もし今回根治できたとしても、それは5年生存率の中に入ることができた、ということだけで、そこから先、再発、または、別のところに原発がんができる可能性もあるわけだよね、と思ってしまう。
でも、心配し始めればきりがないし、それに、5年たてば、もしかしたら新しい治療法が開発されている可能性もあるわけだから、とりあえず、今回の扁桃腺がんの根治だけを考えるように、それ以外のことを考えるのはやめることにした。

長期戦

仮の状態ではあるけれども、放射線治療の日程が出てくると、けっこうな日にちを費やさなければならないことがわかってきた。
放射線を2gyという単位で33日間当てることになるが、土日祝は治療がお休みなので、実質40日強かかることになる。
けれども、逆に、9月初めには放射線治療に関する日程が終わると考えると、直接の副作用も、そこまで我慢すればいいわけで、思ったよりは長いわけじゃない、ということもわかって、そこから後は少しずつでも良くなるんだ、という安心感もあったりする。

ただ、抗がん剤治療がどんな日程なのかがまだよくわからないので、結局のところ、どんな日程で入院して、どんな日程で通院することになるのかがわからなくて、その時点で、今後の予定の立案が止まってしまう。

  • 放射線治療:2gy✕33日 (gyは放射線の単位)
  • 抗がん剤(シスプラチン)治療:3回 (3週間間隔だが体調により2回になる可能性もある)