マスク作成

今日は、以前型どりしたマウスピースができているはずなので、それを受け取りに歯科を受診。
名称はスペーサーというらしく、青色が上あご用、半透明が下あご用、と色分けされている。
これを装着した状態で放射線を当てるので、くれぐれも紛失しないように、と言われた。
再度作ると実費(18700円)請求されるらしいので、くれぐれも気をつけないと。
使った後には、ポリデントみたいな入れ歯洗浄剤で洗うことまではしなくても良いらしく、簡単に水洗いしておけば良いらしい。
保存用のケースも販売しているとのことだったのでわけてもらったが、要するに入れ歯の容器だった。

その後は、頭から肩までを固定するための枕と、それに組み合わせるマスク作成。
まずは、上半身、裸になって、放射線を当てる機械から出る光の目印を身体に当てながら、仰向けになった頭と肩の位置合わせ。
頭の傾きなどを補正するために、枕を微調整していく。
何度か身体を起こしたり寝かせたりしてみて、枕に頭と肩がきちんとはまることを確認する。
その位置合わせの目印として、胸に線を引く。

その後、たぶん、CTを取って、位置を確認しているようだった。
そして、次に、温かくしたプラスチックのネットを顔に、ぎゅっ、と押しつけるようにしてマスクを作成、というか、成形。
顔全体が押さえつけられてちょっと不安になるが、ネット状のものなので、呼吸が苦しいということはない。
目元や鼻のあたりを押さえつけるようにしながら、プラスチックを冷やして固めるために扇いで風を送る。
残念ながら目を閉じていたのでわからなかったけれども、雰囲気的にうちわで扇いでいたご様子。
そこのところだけ、妙にローテクで面白かった。

マスクが作成できた後で、身体を起こしてから、もう一度仰向けになり、マスクで固定。
その後CTを取って、頭と肩の位置がきちんと固定されているか確認していたようだった。

マスクと身体を合わせるために、肩や胸に目印の線が何本か追加され、上半身はまるで標的のような装飾が。
文字通り、放射線の標的になるわけで、それにしても、こんな派手に模様が付くとは思わなかった。
目印の線が消えにくいように、コーティング剤を吹きかけられて、はい、これで終わりです、ということになった。
乾いても、ちょっとべとつく感じで、さながらワックスがけされたようなものなんだろうか。

その後で、看護師の人から、体調や精神状態についての問診票を渡されたが、どの質問の回答も、かなりネガティブな表現が並んでいて、ちょっと感慨深かった。
とりたてて症状がない自分には、ぴん、とこないけれども、いろいろな面で大変な状態に置かれる人も多いんだな、と実感させられた。
化学放射線治療が始まれば、自分も、そんなふうな状態に置かれることになるのかもしれないけれども。

このマスク、実際に放射線治療を受ける際には、放射線技師の方は、お面をつけますねー、とおっしゃっていた。
ずっと写真を撮りたかったのだが、邪魔になってもいけないと思って言い出せずにいて、結局、放射線治療の最後の時に、写真を撮ってもいいですか?と尋ねると、いいですよー、と言っていただいたので、お面そのものを写真に撮って、さらに、お面で押さえられて放射線治療を受けている時の自分のイメージ画像も撮影してもらった。
自分がどんなふうに押さえつけられているのか、自分でも初めて見たが、けっこうながんじがらめ感の画像かもしれない。

なので、この画像は、治療が終了した2015年9月1日に撮影したものです。