とげ抜き

転院のため紹介状をもらう際にもらっていた、扁桃腺のがん組織のプレパラートがもどされていたので、それを返すために最初にかかった病院を受診する。
3診あるが、主治医ということになっている若いお医者さんではなく、セカンドオピニオン先を紹介してくれたお医者さん宛て(御侍史と書かれていて、意味的には秘書のことらしいが、だからといって、まさか外来の看護師に、これ渡しといて、って言うわけにもいかないから)になっていたので、そのお医者さんの予約を取っていたら、なかなか取りにくくて、少し遅くなってしまった。
簡単に自分の状況を説明して、15日から先方に入院し、化学放射線治療が始まることを伝え、胃瘻も作るように言われてるんです、と言うと、喉が全体に痛くて、扁桃腺を手術した時の痛みと、全然質が違うらしいから、それは必要かもしれないですね、とのこと。
さらに、全然痛くない人もいるけど、一週間くらいでもう痛くてどうしようもない人もいるので、風邪を引いたりしないように、体調管理にも気をつけてください、とのアドバイスもいただいた。

せっかく受診したので、ついでに、ずっと気になっていた、首の手術跡に一カ所あるとげのようなもののことを話すと、その部分を顕微鏡で拡大して見て、本来は吸収される糸が残っているみたいですね、と、器具で引き抜いてくれた。
放っておいてもいいんだろうけど、でも、気になる、ということが、一つすっきりしたので、なんとなく気分良く、病院を後にすることができた。