停滞

今朝は、なんとなく全身はれぼったい感じがして、もうちょっと尿が出てもいいはずなのにな、という感覚だったけど、案の定、体重が基準体重よりも1kg強増えていて、利尿剤の点滴をしてもらった。
あわせて、お腹もなんとなくはれぼったいというか、胸焼けがするような状態というか、これはきっと、柔らかい状態のうんちがそのままお腹の中でたまっているんだな、という感じだった。
ただ、シスプラチンによる吐き気なのかもしれないので、朝ご飯の前に今朝の分として処方されている制吐剤を飲むことにした。
朝ご飯を食べたら、途中で便意を覚えたのでトイレに行ったら、軟便が出た。ある程度すっきりして、朝ご飯は完食した。

朝ご飯がやや遅かったのもあり、シャワーを浴びて、歯磨きやうがい、一泊二日での帰宅のための手配などをしていたら、いつの間にかお昼になっていた。
お昼ご飯は、美味しく食べられた。やっぱり、ご飯が美味しく食べられるのがなによりも大切な気がする。

午後は、お見舞いの人が来てくれて、他愛ないことをデイルームでしゃべっていたら時間が早く過ぎてしまった。心なしか、昨日よりも、排尿の回数も多いような気がする。気のせいかもしれないけど、やはり、他愛なく過ごしているほうがいろんな意味で体調はいいのかもしれない。できるだけそういう状態を維持できるように、はみがきやうがいはきちんとやらなくては。
午後の大部分の時間をデイルームで見舞いに来てくれた人と過ごしたためか、消灯時間の9時には寝付いてしまい、夜、3度ほど小用に起きたが、それ以外は、朝の6時まで、ほぼ就寝できた。

今日の食事

抗がん剤翌日

昨日の夜9時の寝付きは良かったものの、午前2時頃に目が覚めて、トイレで小用をした後、うとうと状態で5時半頃まで。
起き上がって歩くと、発熱時のような足元のおぼつかなさ感がある。
さすがに、これは抗がん剤の副作用なんだろうか?
体温自体は36.7度で、朝方の自分としてはほんの少し高めかもしれないが、ふらつきを感じるほどの熱ではない。

朝ご飯を食べ始めると、吐き気というほどではないが、軽いむかつきのような違和感を感じて、しばらくは食べたものの、半分くらい食べたところで、トイレに行って大用を。
便秘の薬を飲んでいるので、堅い便ではなく、前半が普通、後半が軟便、という感じだった。
すっきりして戻ると、残りのご飯もほとんど違和感なく食べられた。

食後に制吐剤を飲み、便秘用の薬は、薬剤師の方から、自分で加減したりスキップしたりしてくれて良い、と言われていたので、半分量を飲む。

食後に、腫瘍内科のお医者さんが回診してくれて、胸の音やお腹の音、口の中の様子をのぞいてくれた。
その時に、ふらつきについても話してみたが、抗がん剤の副作用というよりは制吐剤として点滴したステロイドで足元がふわふわするような症状が出ることもあるとは思います、とおっしゃっていた。

入院してから初めて、頭頸科のお医者さんの診察があった。
まだ放射線の照射は1回なので、特に問題もない状態だったが、今後、毎週一回、状況を見ていきます、とのこと。
ずっと気になっていた、手術後に取り直した首のCT画像と、上部消化管の内視鏡の結果について尋ねてみた。
CT画像は、摘出した腫瘤とは別のリンパ節の腫れが残っていて、詳細はわからないが、転移したがんである可能性もあるので、今後、この部分も見ながら治療を進めていく、とのこと。
内視鏡で見た、食道から胃、十二指腸にかけては問題ないとのことだった。
頭頸科の診察から戻ってくるときには、足元のおぼつかなさ感はなくなっていたので、ちょっと安心した。

CTで見たリンパ節の腫れについては、どのくらいの大きさなのか、とか聞きそびれてしまったので、放射線科のお医者さんの診察の時に、もう少し詳しく尋ねてみよう。
お医者さんはいつも、状況とかがわかっているので、要約された説明になりがちで、その説明を自分の中で反芻するときに、あとから、あれはどうなんだろう、とか、これはどうなんだろう、と思うことが多い。
基本的にお医者さんは尋ねたことには、嫌な顔をするということは全くなくて、何でも答えてくれるけれども、そもそも尋ねる内容を、診察が終わって病室に帰ってきてから思いつくので、どうしようもない。
看護師の方にお願いして、お医者さんに取り次いでもらうというのもあるんだろうけど、放射線科のお医者さんの診察もあるはずなので、とりあえずそこで尋ねてみよう。

今日は、まずは、制吐剤を点滴した後で、シスプラチンを腎臓から排出するために、昨日と同じ量の輸液を点滴する。
しかも、昨日よりもゆっくりなので、時間がかかる。10時半過ぎに始まったので、延々夕方の6時半過ぎまでかかる予定。
音楽を聴いたり、blogの文章を書いたり、昨日は本を読んだけど、今日は、大量に用意してきたDVDでも見ることにしようかな。
あ、首の傷跡付近のリンパマッサージもしなくては。

2回目の放射線照射が終わり、明らかに、のどがちょっといがらっぽい感じ。
晩御飯の後でうがいはしたけど、この感覚がだんだん強くなっていくのだとしたら、これはかなりつらいことになりそうな予感。
ただ、土日祝は放射線治療はお休みなので、明日から3日間は、これ以上ひどくはならないわけで、それだけが少し救いかも。

抗がん剤初日

今日は、抗がん剤(シスプラチン)の点滴があるので、9時頃までにシャワーをしておくように、とのことだったので、シャワー室の予約表の8時40分に記入。

シスプラチンの副作用の一つとして、腎臓への障害があるので、できるだけたくさん水を飲んだり、点滴で水を入れたりして、腎臓を水漬けの状態でシスプラチンを点滴することになるので、尿を作るのが追いつかないと、身体に水が溜まってしまってむくみが出たりするらしい。
そのため、どのくらい水が身体に溜まっているのかを確認するために、点滴を始める前の基準体重を計る、とのことで、体重計に乗る。
うーん、やっぱりちょっと太りすぎているかも、とは思うけど、看護師の方は、大丈夫ですよ、できるだけ体重を落とさずに治療を行ったほうが、回復も早いですから、と言ってくれる。
いつも、もうちょっとやせてくださいね、と言われるのに、やせなくていいですよ、と言ってもらうのは、ちょっと心地よかったりする。
まあ、そんなことで喜んでいる場合じゃないんだけど。

10時半過ぎから輸液の点滴が始まって、引き続き、シスプラチンの吐き気を抑えるための制吐剤、尿を作ってシスプラチンの腎臓への障害を和らげるための利尿剤を点滴した後、シスプラチンを点滴。
いきなりがつんとくるのかと思っていたけど、特に吐き気もなく、ちょっとほっとした。
最後に、また尿の材料になる輸液を点滴して、すべての点滴が18時頃には終了。
晩御飯も、完食した。
途中、放射線治療のために、点滴の速度を遅めに調節したので、本来なら17時半頃には終了していたのかもしれない。

今回使っている制吐剤は5年くらい前に出てきたものらしくて、その薬の利用前後では、かなり吐き気の症状が緩和されたらしい。
シスプラチンという抗がん剤も放射線も、長年使われているものだけれども、QOLの改善に関して、いろいろ開発が進んでいるみたいで、とにかく一回目のシスプラチンの注入はそれほどの問題もなく終了した。

同じく、一回目の放射線治療も、お面で顔と首を、ぎゅー、っと押さえつけられている間に終わってしまって、照射中は、首にも、のどにも、ほとんど感じるものはなかった。
終わってから、ほのかに喉が温かくなる程度の感覚があったが、気のせいなのか、すでに腫れているのか、判断が付かない。
けれども、もしこの感覚が放射線照射によるものなのだとしたら、これが33回重なっていけば、かなりのものになる予感はする。

ちなみに、両側の扁桃腺とその周辺、特に原発だった左の扁桃腺と同じ側の首のリンパ節には重点的に放射線が当たるようにIMRTが設計されている。
1回2gy(グレイ)という単位で、33回の照射予定になっている。

入院初日

入院初日は、血液検査のための採血をされた後、病棟に行って入院。

すごく若い看護師の方がいろいろ説明したり、ヒアリングしたりしてくれた。

その後、看護助手の方から、シャワーやコインランドリーの使い方、その他の病棟内の施設についての説明。

病棟は腫瘍内科が管理しているとのことで、病棟で担当してくれることになる腫瘍内科のお医者さんが、さっそく明日からの、抗がん剤(シスプラチン)の治療のスケジュールについて説明してくれた。

その後、胸部レントゲンと心電図。

さらに、明日からの放射線治療に備えて、放射線照射機(リニアック)での照合があった。

最後に、薬剤師の方から、抗がん剤(シスプラチン)の作用、副作用などについて、ていねいに説明があった。
病棟に薬剤師の方が詰めている、というのもすごいな、と感心した。
シスプラチンという抗がん剤は、登場以来、約30年も使われていてそれだけ効果があるということなんだろうけど、副作用もたいしたものらしい。
ただ、一番大きい副作用の嘔吐に関しては、5年ほど前に出た薬によって、かなり抑えることができるようになったとのこと。
副作用に関しては、個人差が大きいということなので、結局説明してもらっても、出たとこ勝負ということになるんだろうか。

夜、看護師の方が粉末のうがい薬を束にして持ってきて、水に溶かして使ってください、とのことだった。
1袋が100mL用なので、500mLのペットボトルに5袋溶かして、1日で使い切るようにするといいらしい。

口内炎をできるだけ防ぐために、口の中を清潔に、歯磨きはできれば5回、ということなので、今日から実践することにした。
毎食後に加えて、起床時と就寝時、そのあとうがい薬でうがい。
毎日の生活の中でだとかなり面倒に感じるけれども、病気を治すために病院にいる身としては、それが毎日やることのすべてと言っても過言ではないので、そのくらいはきちんとやらなくては。
少しでも口内炎を少なくできれば、結局は自分が痛い目を見なくてすむわけだし。

扁桃腺摘出手術の退院日

摘出した扁桃腺の病理検査の結果が出るだろうという日が、手術から一週間後の今日だったので、それもあって退院日をこの日に設定。

結果として、低分化型の扁平上皮がんだったとのこと。
リンパ球の浸潤も多かったらしいのだが、結局のところ、それがどういう意味を持つのか尋ねないままになってしまった。
組織検査を行ったお医者さんは別にいて、このお医者さんはがんの専門医ではないし、詳しく尋ねても仕方ない、と思ってしまったのかもしれない。
本当は、このお医者さんなりの解釈を教えてもらっておいて、ほかのお医者さんの解釈とつきあわせるという作業を行うべきだった。
「どうせ」とか「仕方ない」とか思わないようにしなければいけない、と反省。

月曜日に手術後の状況確認のために外来を受診することになっているので、その時に、ちゃんとどう解釈するのかを聞かせてもらうことにしよう。

治療に関しては、結局、セカンドオピニオンを受けた病院のうちの一つでお願いすることにしたが、病院間連携という仕組みがあって、お医者さんからお医者さんへFAXで予約を入れてくれるらしい。
いまだにFAX?と思わないでもないけど。
いずれにしても、自分で初診の予約の手続きをしなくても良いのは、ありがたいことだと思うべきなんだろう。

今日の食事(午後に退院したため、夜の食事はなし)

医療ソーシャルワーカー

突然、医療ソーシャルワーカーという人がベッドのところにやってきて、転院されることになっているようですが、まずは先方で初診を受けられるので、すぐ先方に入院されるわけではないですよね?、と尋ねてくるので、状況を手短に話すが、6人部屋(実質3人しかいないが)だと、他にも人がいるので、どうしても詳細に話すのをはばかられてしまう。
こんなところで自分ががんだと公言したくない気持ちがあるのは、逆に言えば、自分に差別意識があるということなんだろうか、と、ちょっと反省もするが、病院って、病気を治すための施設であって、プライバシーはどうしても後回しにならざるを得ないんだろうな、と思う。
個室にいれば、全然違うとは思うけれども。

それにしても、医療ソーシャルワーカーとはいったいどういう人で、どんな立場で、何をしてくれるのかわからないので、後になってみると、いったいあの人は誰?という不気味さに近いものだけが残る。
看護師の方などに尋ねてみると、医療ソーシャルワーカーとは、病院に所属していて、他の病院との連携などに関してうまくいくように調整したりする人らしかった。
自分の場合は、お医者さんが転院という形式で報告していたので、病気が完治しないまま転院する状態だと思ったらしく、何か困っていることがないか、確認に来てくれたようだった。

今日の食事

いつ退院?

一般的な扁桃腺の除去の手術を受けた場合、退院は、手術後5日目くらいのようだが、自分の場合は、左の扁桃腺の内部ががん化していたため、一般的な手術よりも広い範囲組織を掻き取っているから少し長めに入院したほうが良い、と、大事を取って丸一週間(手術日からちょうど一週間)の入院を勧められる。
がん細胞は組織としてもろいので、傷跡が崩れやすい可能性があり、もしそうなると出血してしまうが、そうなった場合でも、入院もしていれば対処しやすいので、とのこと。
まだかなり喉の痛みが残っていて、確かに不安もあるので、おとなしくそれに従うことにした。

今日の食事

医事連携

昨日は22時に就寝、2時に目が覚めて手元にあるポンタールを10cc飲み、アズノールでうがい。
その後、5時40分まで寝て起床後、またアズノールでうがい。
喉の痛みが少なくなっているのかどうか、あまり実感できないので、不安だったり焦ったりする気持ちもあるが、まあいつかは治るよな、といういつものいい加減さで気持ちをとりまとめてしまう。
たぶん、平均して比較すれば、手術後に比べれば痛みは軽減されていると思うが、寝ているときに口の中が乾燥したりするとつばを飲み込むときに痛い。
すると、その痛みのピーク値が今の状態の平均値のように思えて、あんまり痛みが軽減されていない、というふうに感じてしまうことになるんだろう。

朝ご飯は、五分がゆにナスと麩の味噌汁。
久しぶりに温かいものを食べるので単純にうれしい。
40分ほど前にポンタールを服用したので、食べている途中は比較的痛みを感じないが、飲み込むときよりもかみながら舌を動かしているときのほうが痛い。
ただ、食べ終わった後は、喉が全体に重く痛い感じ。
つばを飲み込むと痛い。

午前中に個室を空けて欲しいと言われたので、6人部屋に移動。
手術直後は何かと個室のほうが気が楽だが、手術から4日経つと、まだ喉に痛みは残るものの、基本的に安静にしているだけなので、個室でなくても十分暮らしていける感じ。
周囲の生活音が気になるときは、イヤホンで音楽を聴いているという手があるので、これでかなり共同生活の不愉快さも軽減される感じ。
また、夜は、耳栓を使えば、ナースコールや医療器具の警告音などを免れて、熟睡できる感じがする。

昼ご飯は鶏肉、晩御飯は鰆、だった。
限られた低めの予算の中で、管理栄養士の方はいろいろ工夫されているな、と感心することが多いが、自分が嫌いなものはないからそう言えるのかもしれない。
出される食事は、残さず食べられることを前提に献立が作られていると思うので、もし、ニンジンが食べられない、とか、魚が食べられない、というような人だと、せっかくの食事も食べることができなくて、回復にも支障が出かねないだろう。
病院に入院しないような生活を送る、というのが一番大切なんだろうけど、もし、病院に入院してもできるだけ早く回復するために、何でも好き嫌いなく食べられるような食生活を身につけておく、というのが、意外と大切なことに違いない、と、入院してみて痛感した。

セカンドオピニオンを受けた病院に紹介してもらうことになっているのだが、病院間連携で予約を取った方が、ベッドを空けてもらうとしても優先してもらえると思うので、とのことで、病理検査の結果が出次第、入院中の病院から、転院予定先の病院に連絡を取ってもらうことになった。
そういうシステムもあるんだ、と感心したけど、逆に自分の意思の及ばないところで情報がやりとりされるのも、ちょっと違和感を感じないでもない。それに、優先してもらえるとしても、治療方針が決まっているわけではないので、すぐに入院ということではなく、一度、外来で診察(+先方が必要と思う検査)をして、その結果を受けて、と言うことになると思うんだけど。
ま、でも、せっかくそう言ってもらっているのでお任せしておくことにする。

食事前に鎮痛剤として飲むポンタール

今日の食事

鎮痛剤

昨日は22時に就寝。
3時に目が覚めて、ナースステーションにポンタールをもらいに行って10cc飲み、思いついてアズノールでうがい。
うがいすると、より楽になる感じがする。
その後、6時まで眠って起床後、またアズノールでうがい。
手術の際にいろいろな器具(たとえば実物は見たことがないけど開口器とか)で傷ついたのか、唇や舌も口内炎のような状態になっている部分があるので、アズノールでうがいするときに、そのあたりにもアズノールが当たるように、のどでのうがいだけでなく口先でもくちゅくちゅしてから吐き出すようにしてみる。
アズノールは口内炎にも効くらしいので、少しでも早く治るのではないか、という思いから。
気は心と言うから、きっと早く治るはず。

診察で、できるだけ早く、セカンドオピニオンを受けた病院に紹介してもらって、初診を受けたい旨を話すと、医事連携を使って先方の病院に予約を入れるので、自分では何もしなくて良い、と言われた。
そこまでやってもらえるんだ、という感じで、ちょっとありがたかった。

今朝のご飯も子供用のおやつのような感じ。
昨日の晩御飯がそうめんだったので、今朝はもしかしたらもう少し固形物があるかも、と期待していたので、ちょっとがっかり。
お昼ご飯は冷やしうどん。
ポンタールが食事中に届き、そう言えば飲んでなかったな、と思ったけど、すでに大半を食べ終わっていた。
確かに飲み込むときは痛かったけど、結局、自分の場合は、食欲のほうが痛みを上回っている、ということなんだな、と納得。
昼ご飯の時にポンタールを持ってきてくれるのが遅かったので、晩御飯は、自分からポンタールをもらいにナースステーションに行った。
すると、ポンタールのビンを手渡してくれて、必要なときに自分で飲んでくれ、ということになった。

今日の食事