最近、やっと、塩味と酸味の感覚がもどってきたようだが、甘味がまだ弱いので、オムレツのようなものを作ってトマトケチャップをかけても、いまいちファーストフード的なおいしさがない。
また、トマト類は、まだ完全には治りきっていないかもしれない喉にしみたりもする。
ただ、退院当初に比べれば、かなり食事も楽になってきている。
そこで、忘れないうちに、退院当初の、
- 唾液が出ていなくて、
- 味がわからない、
という状態で食べていた食事をまとめてみた。
まず、唾液が少ない状態をなんとかしないと、ご飯やパンを飲み込むことが出来ない。
ある程度唾液が出ている状態なら、お粥(全粥)という手段もあるが、もっと唾液が出ない状態(たとえば、自分の場合は、放射線科のお医者さんのシミュレーションに依れば、放射線治療前の30%程度しか唾液が出ていない状態)だと、全粥すらねばねばして飲み込むのが難しかった。
五分粥など、もっと水分量を増やした粥にすると、今度は、せっかく食べてもカロリーが低すぎて、1日に必要なカロリーを食事で摂取することが困難で、結果的に体力を落としてしまうことになる。
結局、自分は、入院中、ある程度唾液が出なくなってからは、カロリーのことを考えて、全粥ではなく、普通のご飯に味噌汁や白湯をかけて、お茶漬けのような状態でご飯を食べていた。
退院して、自宅で療養を開始した時には、喉も痛いし、味覚もまったくなく、何を食べても、それこそ水を飲んでも塩辛くしか感じないような状態で、かつ、絶えず水を口に含んでいないと喉がからからに渇いてしまうくらい唾液が出ていない状態だった。
その状態で、カロリーを確保しつつ、タンパク質やビタミン類、食物繊維なども確保するために食べていたのは、味をつける前に取り置いてもらったおかずと、卵かけご飯だった。
卵かけご飯は、お茶漬けほどシャバシャバしていないので、水分でお腹が張る、というようなこともなく、かつ、米粒そのものは卵のおかげでけっこうすんなりと飲み込むことができて、かつ、タンパク質も十分取ることができる、という優れもの。
さすがに毎食味がないままの卵かけご飯を食べていると飽きが来るので、少し大きめのお茶碗一杯分の卵かけご飯のうち、最初はそのままで、味に飽きてきたら、刻み海苔をかけて、香りに変化をつけて食べるようにしていた。
退院後2週間から3週間ほどたつと、何を食べても塩辛い状態は改善されてくるので、おかずは家族とほぼ同じものを食べられるようになった。
ただし、のどにしみるトマト系の味付けやコショウなどの香辛料を使う場合は、それよりも前に取り置いてもらっていた。
ご飯は、食べやすい卵かけご飯。