胃瘻抜去

退院後2週間ということで、外来で、腫瘍内科+頭頸科+放射線科のそれぞれのお医者さんの診察。
そして、待望の胃瘻抜去

まずは、腫瘍内科の診察に備えて、採血。
主に、白血球の値や、肝臓・腎臓の働きを示す指標を確認するために、入院中も、ほぼ毎週のように採血されていた。

次に、胃瘻抜去。
胃瘻外来のお医者さんから、食事は口から摂れてますね、と一応の確認があって、じゃ外しましょう、ということでベッドに横になると、お医者さんが、なにやら細長い金属製の器具を持ち出して、その先を胃瘻の穴に。
胃瘻に突っ込んだ器具を操作してから、器具ごとお医者さんが力任せで引っ張って(いるとしか思えなかったけど)、胃がきゅうっと引っ張られる感じがして、その直後、涙が出るくらいの激痛が胃瘻の穴の開いているあたりを襲う。
え、こんなに痛いなんて。
すごく痛いんですけど、と文句を言うと、お医者さんは、あたりまえです、胃瘻を作るときは麻酔してますが、今は麻酔してないですからね、と事も無げに。
こんなに痛いのなら、あらかじめ、ちょっと痛いですよ、とか言って欲しかった。
看護師の方とかは、採血の時でも、ちょっと、ちくっ、としますよ、と優しく声をかけてくれるのに、外科医というカテゴリーのお医者さんには、そういう発想が全くないのかもしれない。
今頃、それを学習してもかなり手遅れの感はあるが。

しばらく胃瘻のところをガーゼで押さえてくれていたが、押さえていたガーゼを外して見て、まだ出てる、とお医者さんはおっしゃって、再び、別のガーゼを胃瘻を抜去したあたりに押し当てて、もうしばらく押さえてますね、と。
これはたぶん、胃瘻のところからの出血が思いのほか多かったんだろうか。
まさか、胃の中身が出てきたわけじゃないと思うけれども。
しばらくたったら、看護師の方が、そのガーゼを覆ってしまうくらいの大きな絆創膏でお腹に貼り付けてくれた。

抜去後、食事は、2時間後から、軽食なら可能ということだった。
腫瘍内科の外来が終わったのが2時頃で、それから移動したため、お昼の軽食を食べたのは、ほぼ6時間後になるが、特に異常はなく、ちょっとほっとした。
しばらくの間は痛みがあったが、そのうち、少し違和感がある状態に落ち着いてきた。
たぶん、絆創膏で大きいガーゼを貼り付けているので、それによる違和感もあったと思う。
これでめでたく、holeフリーに。

その後、頭頸科のお医者さんの診察で、いつも通りに、喉をスコープで見た後、首を触って感触を確かめて、では、次は一ヶ月後にまたお目にかかりましょう、ということに。
放射線科のお医者さんとは、胃瘻抜去の話になり、お医者さんから、結局使わなかったんですか、と尋ねられたので、ここは少し胸を張って、なんとか使わずに済ませました、と言ったら、人によって放射線の感受性は違うけれども、セルフケアもしっかりやられていたからだと思う、とほめられたので、やっぱりちょっとうれしかった。

腫瘍内科のお医者さんは、血液検査のデータを確認して、特に問題のある数値はないので、今回の治療に関してはこれで腫瘍内科としては終了です、とのこと。
もし、再発などがあれば、またその時に相談することになりますが、そうならないと良いですね、とおっしゃっていただき、申し訳ないがもうお目にかかりたくはない、と内心思ったものの、一応、にこやかに、そうですね、と返事をしておいた。