二カ所目のセカンドオピニオン

すでに前日に、扁桃腺の手術を元の病院で受けることに決めてしまっているので、今さら何を尋ねるのか?という感じのセカンドオピニオンだったが、セカンドオピニオンを受けるというよりも、今後の治療をこの病院で引き受けてもらいたい、と自分が思うのか、病院側が引き受けて良いと言ってくれるのか、を確認するようなものだった。
セカンドオピニオンを担当してくれたお医者さんは、そのときにはあまりちゃんと意識していなかったけれども、頭頸科では有数の先生らしく、とにかく外来の診療時間がべた遅れで、たぶん2時間くらいお待ちいただくことになりますが申し訳ありません、と受付の方にまず謝られてしまった。
実は、それなりの遅れはあると思っていたので余裕は見ていたけれども、さすがに2時間を越えることになるとは思わず、次の予定を入れていたので、待ち時間が2時間くらいになったときに、診療科の受付の方に、あとどのくらい遅くなりそうか尋ねてみると、遠くから来られているから大変ですよね、と診療スタッフに連絡を取ってくれて、たぶん、ちょっと早めに診察を入れてくれたようだった。
この、本当にまずそうなときには、できるだけ融通を利かせてくれそうな雰囲気が、自分にはより好ましいものに映った。
後で知ったが、この病院は、国公立ではないので、それもあるのかもしれない。

セカンドオピニオンの外来では、経過と今後の手術の予定、また、設備の関係で今の病院では放射線治療を受けられないことを告げて、その後の治療をこの病院で受け入れてもらえるかどうかを尋ねたところ、今後の治療内容についてはそれでよいだろう、と肯定し、この病院での受入も問題ないとのことだった。
遠距離なので、放射線治療も含めて、治療期間はずっと入院ということになると思う、とのこと。
落ち着いた物腰と、何でも説明してくれる態度、この人なら、今後の治療をお願いしても大丈夫だろう、と思えるお医者さんだった。
どの先生に宛てて、転院の紹介状を書いてもらうかを尋ねたところ、私宛に、とのことだった。

自分にとっては、1つめのセカンドオピニオンをお願いした病院より、2つめのセカンドオピニオンをお願いした病院のほうが、来る者拒まず的な印象を受けた。
これは、単に、自分の印象だけなのかもしれないが、もしかしたら、ある程度病院の体制によるものなのかもしれない。
お願いすれば、いずれの病院でも、真剣に治療に取り組んでくれるだろうとは思ったが、がん相談センターの看護師の方の印象も含めて、受け入れてくれるのなら、この2つめのセカンドオピニオンをお願いした病院で治療することにしよう、と思っていた。